庭のテッセンが一輪だけ咲いている。毎年毎年、自然に種が落ちて同じ場所に育ち、花開く。
このテッセンは、今からだいぶ前に、まだ存命だった義母に、母の日のプレゼントとして贈った鉢のテッセンだと思う。
それを、やはりその頃まだ存命だった義父が庭に植えてくれたのだ。そのおかげで、毎年母の日が近くなると、テッセンが咲いてくれる。
私には、カーネーションを贈ってくれる子供はいないので、このテッセンを天国から私への贈り物と思って、実は楽しみにしているんだよね。
今日は、母が存命の人にも他界した人にも、子供がいる人もいない人にも、私から心ばかりのカーネーションを差し上げますよ。