「今度は愛妻家」2010/01/27 18:47

今度は愛妻家
 豊川悦司と薬師丸ひろ子が主演の映画を観てきた。

 私とほぼ同世代の夫婦という感じがしたし、どちらも好きな役者さんだったこと、主題歌が井上陽水だったことも決め手である。

 作品のあらすじはざっと読んでいったのだが、どうやら作品には仕掛けがあるらしく、ネタばれの箇所は新聞でも隠されている。

 このブログでそこをばらすつもりはないのだが、とにかく最後は涙涙でハンカチが手放せなかった。

 確か舞台でやったのが元本らしいのだが、写真家の家が主な舞台で主要人物のからみが描かれているので、なるほどと納得。

 写真家の家ということで、インテリアにかなりこだわったようなことが新聞に書いてあったけれど、雑然と汚い家という箇所でも、ゴミ屋敷とは違うセンスがある。
小物がいい。豊悦の黒ぶち眼鏡もばっちりだった。

 ネタばれなしで感想を書くのは難しいけれど…。
夫婦っていうのは、今や危機に瀕している間柄ではないだろうか。離婚はどんな夫婦にもありの状況である。

 お互いを自分の意思で選んで一緒に暮らしているものの、家族という甘えもあって、ついついワガママを言ってしまうし、平気で傷つけたりする。フォローもなしで、淡々と日々の生活は過ぎていく、当たり前のように次の日が来る事を疑わないで…。

 でも、ちょっと待てよ…と、この映画は言っているのかなと思った。
当たり前のように次の日が来ないこともあるんだよって。だから今の二人の時間、相手への気持ちをちゃんと伝えておきなさいよって。

 かといって、今さらそんな事を口に出来るわけもなく、せいぜいが、家族の好きなご飯を食卓に出すくらいしか私には出来ないと思うけれど。
まぁ、それでもいいのかも。

 個人的には、豊悦にご執心かと思われるオカマを演じていた石橋蓮司が良かった。実は、豊悦にご執心というのではなくて、とても重要な役割を担っていたと最後に分かるんだけれどね。

 豊悦は、だめ亭主の役も、最後の泣かせるいい男の演技もばっちり!
薬師丸ひろ子も、昔の清楚なイメージをずっともちつづけながら、可愛い奥さんを演じていた。

 色々忙しいこのごろで、観に行くのをどうしようかと思っていたのだが、やはり足を運んで良かった。

 ひとりで平日見るのは邦画が多い気がする。次回は山田洋次監督の「おとうと」が観たいな。