犬受難2009/08/23 15:02

犬受難
 昨日、怒涛のように集まった一族が、また今日の昼前には怒涛のように帰って行った。

 寝具類も全部洗濯したのがからっと乾き、部屋の掃除もして、一段落したところである。

 きょうだいの還暦祝いは、料理は仕出し屋に頼んで、楽をさせてもらった。
鯛を焼いたものや、刺身、寿司、揚げ物、煮物と盛り沢山。
サラダを自宅でこしらえただけ。

 皆、せっかく車で遠出するので、途中あちこち遊んでから来たので、夕方になってから次々ご到着。

 着くたびに、拙宅の犬はしっぽを振り振り愛想を振りまいた。
さて、祝杯を挙げる段になり、クラッカーを用意してくれていたので、皆で次々にパーン、パーンと景気良く音を鳴らした。

 最後の一個は、還暦になった本人が犬に向けてパーン。
犬は大きな音にパニックになり、座っていたトイレシーツの上にちょこっとおもらししてしまった。
(犬が自分の意志とは別に、おもらししたのは、子犬時代、雷でうん○を少し出してしまった以来である)

 それからが、大変。
毛が逆立ち、鼓動は異様に早く、体の震えが止まらないのである。

 祝いの料理は大皿に盛ってあるので、ちょこちょこと皿にとっては食べつつも、ちらちらと犬を見ると、ケージのはじっこに小さくなっている。
これはただ事ではないと気付く。

 犬をケージから出して抱っこしても震えは全然止まらない。
歯磨きをおやつと同等に考えている犬に歯磨きをして気分を変えようとしたが、全然のってこない。

 どうやら、遠くで打ち上げ花火も始まったようで、犬はそれから2度3度とパニックになっては身体を震わせていた。

 早目に階段下のケージに入れたが、身を固くして、全然眠る気配はなし。
犬を家に置いたまま、庭で花火をして楽しんだ。火薬の臭いがして、また犬は一層不安にかられたのかもしれない。

 12時前に寝ようと思って、犬に寝る前にあげるスナックを出したら、喜んで食べて、そしてようやくベッドの上に移動していった。

 夜はきょうだいによると良く眠っていたらしい。
今朝起きたら震えもなくて、いつもどおりになっていたので、ほっとしたけれど。

 犬にクラッカーは禁物と、一族一同、心した晩であった。