皮の手袋2008/06/11 22:26

皮の手袋
 黒柴の子犬♂くまに、どうも二度三度と、私ばかりが噛み付かれるので、
「何かあったら電話を下さい」と言ってくれていたドッグトレーナーの先生の携帯に電話してみた。

 お忙しい先生のこと、予想通り、留守電だったので、おそるおそるメッセージをいれておいたところ、その後間もなく、電話をいただいた。

 二度三度噛まれてしまうのは、「こいつには勝てる」と甘く見られているのが原因だそうだ。

 こちとら、立て続けに噛まれると傷も痛く、いかんと思っても、ついつい恐怖心が出てしまう。
今日はタオルで手を保護しつつやったのだが、鼻の穴をふさいで呼吸困難になっては大変だし、何しろタオルごしだと、しっかり口がつかめないので、余計なめられる。

 と、先生は、アドバイスをくださった。
「皮の手袋を使ってみてください。厚手のものだったら、子犬程度では歯が届かないはずです。それで無理なら、今度私が行くまでは、何もしないでください」と。

「皮の手袋ならあります」と私は即答した。
で、電話を切って、さっそく厚手の皮の手袋をはめてやったところ、一発で相手をおとなしくさせる事が出来た。
噛まれても全然痛くなかったし。

 実はこの皮手袋はカナダ製である。
今から10数年前に行った新婚旅行の土産に年配の家族に買ったものだが、遺品を整理していたら、そのまんま使ってない状態で出てきたのだ。

 これもひょんなご縁である。
何か、家族が私を遠くから助けてくれるような感じさえする。

 犬のしつけに苦労していると、結構マイナス思考になり、
「飼わなければよかった。」と、今日もついつい思ってしまった。なんて無責任なと思うが、本音である。

 しかし、そもそも私は犬が怖かったのである。
本当はこういう人間が犬を飼ってしまうのは罪なことなのかもしれない。

 だって、子犬の母親だったら、絶対に子犬に噛まれるのを怖がることはないはずだもの。
とりえあえず、皮手袋と言う奥の手が見つかったので、なんとか希望の光りが出てきた。
さすがに人間の生身の手では痛すぎるからね。

 よぉし、くま。
人間のお母さんも絶対に負けないからね。
これから家族でうまくやっていくために、心を鬼にして、頑張ろうと思う。
今が正念場だと思うから。