ころちゃんブログ（手描きイラスト＆雑文）

　先月だったか、先々月だったか、リフォームがすんだら柴犬を飼おうと思っていたので、いつもネットでチェックしていたペットショップに家族と出かけた。

　そこではちょうどその頃生まれそうな柴犬がいたからなのだが、そもそもブリーダーからスタートしたというオーナーが、
「うちで生まれた子でオスというと、かなり限定されてしまうから、もしも良ければブリーダー仲間に声をかけて希望の犬を探せますよ」とのこと。

　家族は子供の頃何度か犬を飼った経験があるそうだが、私のほうはまったくなし。
社宅に住んでいたりしたから、ペットは厳禁だったのだ。

　しかし家族もン10年前のことだからしてよく分からない様子。
オーナーに言われるがままに柴犬の本を見せてもらい、「黒柴のオスがいいね」と言うことで一致。

　予算を聞かれてまったく予想もつかなかったので、その旨伝えると、
「せっかくならいい柴犬がいいですよ」と、オーナーに言われた予算で異議なしということで、そのまま連絡先などを記入した。

　こちらは4月中旬にと希望していたので、オーナーは別れ際に、
「4月になって、その子が来たら連絡します。見て、もしも気に入らなければ、また別の子を探しますから。」とのこと。

　そのまま時間が経過したのだが、折りしも今日、4月1日にペットショップから連絡があった。
「来ましたよ、見に来ます？」とのこと。

　今週末は予定が入っていて行くのはとても無理だし、本当は家族と一緒に見に行きたいけれど、やはりどんな子なのか、すぐに見たい気持ちで一杯になる。
ちょうど、修理に出していた携帯が直ったと電話があったので、受け取りがてら、ペットショップに車で出かけた。

　お店に入って声をかけると、店の奥からケージに入れた子犬が出てきた。
あれ…？ちいちゃくてぬいぐるみみたいで、な～んて可愛いの！！！

　でも、なんで茶色なわけ？

　それでも、見ている内に段々愛着がわいてくる。
「茶色っていうか毛色はまぁ、赤っていうんですけどね、いい毛並みでしょう。抱いてみますか？」なんていわれて、おそるおそる触ってみる。うーーん、もう黒じゃなくってもいいかなぁ、でも家族が何て言うだろう。

「おとなしい性格のメスだから、飼いやすいと思いますよ」とオーナー。
え？メスなの？オーナーに頼んでいたのは、黒柴の「オス」じゃなかったっけ。
うーーーん、でももしもうちが断ったら、この茶色いメスの柴犬はお店のケージに入れられて、みんなにジロジロ見られて、飼われるのを待ってる状態なんだよねぇ。

　しばし悩んでいる私にオーナーは、明るくこういった。
「可愛いでしょう。うちでは、この子をアンって、呼んでるんですよ。赤毛のアンってね」

　「赤毛のアン？男の子を希望していたマシューたちのところに、手違いで連れてこられた？？？」
私は益々混乱して、ペットショップの中でアンを抱きながら、そのままなすすべもなく、立ち尽くしていたのであった。