大変よくできました2006/12/15 07:54

 園芸の師匠が先月末に突然旅立ってしまい、その後始末をせっせ、せっせと毎日やっている。

 銀行の口座関係は、別の家族に頼んだが、私は師匠の家族の遺族年金の手続きを一手に引き受けた。

 幸い師匠は几帳面な性格だったので、封筒ごとに3種類の年金証書を分けてしまってあった。
笑えるのは、厚生年金が赤いマジックで「更正年金」となっていたこと。明らかに誤字である。

 まぁ、それはいいとして、それを元に書類を揃え、地元の社会保険事務所に手続きに行ったのだが、師匠の年齢が高かったので、厚生年金以外の加入年数が、そこでは全部は分からないんだそうだ。

 いくら年齢が高いといったって、ついこないだまで、ぴんぴん車の運転までしていた師匠なので、あんまりじゃないかと思ったのだが、職員に文句を言っても仕方がない。

 他にも不備があって、結局、書類を揃えて再度出直す事となった。
諸々手配して、その書類が来るのを待っていたところ、ようやく全部揃った。

 これでどうだ!という感じで意気揚々と「書類揃いました。」と窓口で言ったのだが、私は師匠の家族に依頼状を託された依頼人であるので、いちいち紙に必要事項を書いて、相談の手順を踏まないといけないらしい。

 しばし待って通された窓口では、初回に担当してくれた同じ女性の職員だったのだが、相手は全然覚えていない感じ。

 それでも、書類に目を通すうちに、少しは思い出したらしい。
「さぁどうだ!」とすごみ(口に出したわけではないのだが)無言の圧力をかける私に、
「もう一度確認させてください」と早口で言い、一つ一つ書類を几帳面に確認していった。

 そして、最終的に提出書類と、受領確認として私に渡す紙の両方に、ポン、ポン・・・と、二回受領印を押して、書類は受理された。

 終わってみると意外とあっけなかったのだけれど、その受領印が私には、「大変よくできました」のマークに見えた。

 帰りがけに、和風ハンバーグの遅いランチセットで、密かに仕事の完了を一人でお祝いしたのだった。