年中行事2006/12/09 09:29

 久々に実家の両親と会って一泊した時のこと。

 それぞれ昼間は用事があって別行動を取り、宿で落ち合う手はずになっていたのだが、母に携帯メールを入れたところ、宿の近くの駅に両親も向かっているとの事。

 駅には私が一足先に着いたのだが、少し待ったぐらいで、うまく落ち合えた。
駅の近くで夕飯を食べようということになった。

 両親は同窓会に出た後で、昼はフランス料理のフルコースを食べ、ロマネ・コンティという、私は林真理子さんのエッセイでしか読んだことしかないワインまで飲んだんだそうだ。

 一方の私は、昼はいい加減に残り物を食べただけだったので、腹ペコである。
なんとなく中華のあんかけ焼きそばみたいのを食べたいかなと思っていたのだが、考えがまとまらない。

 長崎ちゃんぽんのチェーン店がちょうど目の前あり、食欲に負けて、そこでもいいよと、案外本気で言ったのだが、両親もさすがにそれでは…という感じなので、店を探し始めた。

 少し歩いた後、看板が目に付いた、高層ビルの最上階にある中華料理の店にしようかと言ったら、まぁ、長崎ちゃんぽんが、いきなり高級になるしで、ちょっとその、あまりな違いもあってか、父親が怒り出した。

 なんだか、これっていつも父と会うときのパターンだよなぁ…と気付く。
父の重たい荷物も持ってやっているのに、割に合わないよなぁ。

 私も、少しふてくされて、もうどこでもいいよ…と言う気になったのだが、父が目ざとく、とんかつ屋を見つけ、よし…と、中に入った。

 椅子に座ってビールを飲んだら、ようやく親子三人に笑顔が出た。
まぁ、一日色々忙しくて、疲れていたところに、私が食べるものを決めきらずに、ウロウロさせたのが悪かったんだろうな…。

 ヒレカツ、牡蠣フライ、キャベツも山盛りで美味しく、大満足。
店を出て、父に先にチェックインの手続きをしてもらっている間に、近くのコンビニに寄って、アイスとか、つまみ、飲み物を買って、また合流した。

 こうやって久々に会った父を、ついつい悪気はないながらも、連れまわしてしまい、不機嫌になってしまう年中行事も、あとで考えると笑えるのだが、その時には自分もつい子供にかえってしまい、さぁ、父親に叱られている、どうしよう…と、焦ってしまうのだ。

 こればっかりは学習する事が出来ず、毎回毎回繰り返しちゃうんだよね。
また、会いましょう、今度は笑顔で!
…って、やっぱり無理かな?