夢 ― 2006/08/18 08:11
夢…と言っても、夜寝ている時に見る、あの夢ではなくて、「○○になりたい」と言う方の夢である。
私は実は、マンガ家になりたかった。
学生時代には、寝る間も惜しんで描いていた。
マンガのせいで成績が落ちてはいけないと言われて、早朝、まだ家族が寝静まった間にせっせと描いたこともあった。
今みたいな夏休み期間は、受験以外の時には、本当に毎日毎日家にこもって、ひたすらマンガを描いていたのを思い出す。幸せな時間だった。
午前中のクラブ活動を終えて帰宅するきょうだいのために、お昼ご飯を作って送り出し、また延々とマンガを描いていたっけ。
あちこちの雑誌に出来たものを投稿するも、皆ボツ。
知り合いのつてで、編集者の男女二名を紹介してもらい、それぞれ会うチャンスを与えられたのだけれど、プロのマンガ家というのは、常に読者を意識しなければならないという現実を突きつけられた。
どんなに描きたいものがあっても、読者アンケートでランクが下がると、即連載中止に追い込まれる・・・というような、かなりシビアーな話。
今からン十年前の話だけれど、やはりプロというのは厳しいのだなと思った。
結局、ごく普通の勤め人生活に入り、趣味で描いていたマンガ。その後も、コツコツ描いて、プロのマンガ家のアシスタントに応募して受かった時、「これだけじゃ、食べていけないよ。皆他のバイトをしながら、プロを目指している人ばかり」とプロのセンセイに電話口で言われ、あぁ、私は本気でマンガ家になりたいわけじゃなかったんだなと、初めて気付いたのだった。
結局のところ、私は絵を描くのは好きだけれど、ストーリーを考えるとか、読み手の事を考えるということは苦手だったのかもしれない。
まぁ、今では、この程度の絵が描けるぐらいでも、結構それなりに楽しめるので、そういう意味では幸せである。
昔は絵をデジタルで残すなんて考えられなかったし・・・。
つい先日、知り合いの、ごく普通の勤め人と話していたら、その人のなりたいものは、アクセサリーショップの店員だというので、驚いた。
お店を開くほどのリスクは負いたくないので、しがない店員で十分。
小さなお店でお客さんに好きなアクセサリーを勧めながら、結局は自分の給料で、売り物を結構買ってしまう・・・みたいな、そんな店員になりたいんだそうだ。
この場合の「夢」というのは、実現に向かって必死で努力する類のものではなくて、おそらくは、つらい会社勤めの合間に、ふと夢見る白昼夢みたいなものなのかな。
確かにその人はアクセサリーが好きで、色々素敵なものを見つけてくる名人。
その人にもらった、ピアスは、どれも素敵なものばかり。
やっぱり、本当にアクセサリーが好きだったんだ・・・。
そして、そういう夢ってのも、ちょっといいな・・・と思ったのだった。
私は実は、マンガ家になりたかった。
学生時代には、寝る間も惜しんで描いていた。
マンガのせいで成績が落ちてはいけないと言われて、早朝、まだ家族が寝静まった間にせっせと描いたこともあった。
今みたいな夏休み期間は、受験以外の時には、本当に毎日毎日家にこもって、ひたすらマンガを描いていたのを思い出す。幸せな時間だった。
午前中のクラブ活動を終えて帰宅するきょうだいのために、お昼ご飯を作って送り出し、また延々とマンガを描いていたっけ。
あちこちの雑誌に出来たものを投稿するも、皆ボツ。
知り合いのつてで、編集者の男女二名を紹介してもらい、それぞれ会うチャンスを与えられたのだけれど、プロのマンガ家というのは、常に読者を意識しなければならないという現実を突きつけられた。
どんなに描きたいものがあっても、読者アンケートでランクが下がると、即連載中止に追い込まれる・・・というような、かなりシビアーな話。
今からン十年前の話だけれど、やはりプロというのは厳しいのだなと思った。
結局、ごく普通の勤め人生活に入り、趣味で描いていたマンガ。その後も、コツコツ描いて、プロのマンガ家のアシスタントに応募して受かった時、「これだけじゃ、食べていけないよ。皆他のバイトをしながら、プロを目指している人ばかり」とプロのセンセイに電話口で言われ、あぁ、私は本気でマンガ家になりたいわけじゃなかったんだなと、初めて気付いたのだった。
結局のところ、私は絵を描くのは好きだけれど、ストーリーを考えるとか、読み手の事を考えるということは苦手だったのかもしれない。
まぁ、今では、この程度の絵が描けるぐらいでも、結構それなりに楽しめるので、そういう意味では幸せである。
昔は絵をデジタルで残すなんて考えられなかったし・・・。
つい先日、知り合いの、ごく普通の勤め人と話していたら、その人のなりたいものは、アクセサリーショップの店員だというので、驚いた。
お店を開くほどのリスクは負いたくないので、しがない店員で十分。
小さなお店でお客さんに好きなアクセサリーを勧めながら、結局は自分の給料で、売り物を結構買ってしまう・・・みたいな、そんな店員になりたいんだそうだ。
この場合の「夢」というのは、実現に向かって必死で努力する類のものではなくて、おそらくは、つらい会社勤めの合間に、ふと夢見る白昼夢みたいなものなのかな。
確かにその人はアクセサリーが好きで、色々素敵なものを見つけてくる名人。
その人にもらった、ピアスは、どれも素敵なものばかり。
やっぱり、本当にアクセサリーが好きだったんだ・・・。
そして、そういう夢ってのも、ちょっといいな・・・と思ったのだった。