初心者マークの助手席2006/07/27 07:20

 長年のペーパードライバーを返上し、新車を買った知り合いが、うちまで車で迎えに来てくれた。

「出るよ」のメールが来て、頃合を見て玄関先で待っていると、来ました、来ました。
ぴっかぴかの新車。
助手席に乗り込むと、新車の匂いがする。

 そこから、割と近くのイタリア料理店でランチを取るというのが、目的。
駐車場は、1時近くにも関わらず満杯だったのだけれども、うまい具合に一台空いて、らくらく前向きのまま、とめられた。

 何も言うまいと思うのだが、つい、
「ちょっとまがってるんじゃない?」
と、言ってしまったのだが、知り合いは、
「そんなことないんじゃない」といいつつ、軽やかに車を降りる。

 助手席に乗せてもらった上に、ランチまでご馳走してもらい、その後、スーパーに寄るというので、ご一緒させてもらった。何しろ、またうちまで送ってもらわないことには、足がないんだもんね。

 さて、また駐車である。
「どこに止めようか」と聞くので、
「どこでも、あいてるんだから、好きにとめたら?」と言うと、
「そんなこと言わず、ここにとめてと言えば、そうするのに・・・」とか言いつつ、苦労して駐車している。

 バックしながらハンドルを操作して、車をラインに寄せていくのだが、何故そこでハンドルをそう切る・・・的な無駄な動作が結構ある。本人も、
「なんだかねー、ハンドルどっちに切ればいいのか、わかんないんだよね~」と言っている。

 そこで思い出したのだが、私も運転を再開した当初、前に進むのはともかくとして、バック時のハンドルの動かし方と車の動く関係が分からず困っていたのだ。

 ちょうどクレジットカードのポイント引き換えの期限が来ていたので、たまったポイントで、なんとラジコンカーをもらい、それでもって、バック時の車の動きをチェックしたんだっけ。

 傍目には、ラジコンカーで遊んでいる風にしか見えなかったと思うけれど、本人はいたって真剣である。お陰で、ほんの少しだけれど、車のバックの動き方が、頭の中で整理されたような気がしたものだ。

 さて、スーパーで買い物をすませ、無事、私を自宅まで送り届けてくれた知人は
「乗ってくれてありがとう!」と言って、仕事場へと帰っていった。

 しみじみと、痛感したのは、運転し始めの私の車に、文句も言わずに、乗ってくれていた家族のありがたさ。
おそらく、私のとろい運転動作の一つ一つに、言いたいことは、山程あっただろうと推測する。

 今でも、私の車の助手席に乗ると、何か一つ二つは指図をされて、口げんかになることもあるんだけれど、次回からは、それぐらいは、まぁ、黙って受け入れようと思った。

 だって、その家族は、未だに私の運転する車の助手席では、緊張して居眠りできずにいる位なんだからね!