突然の雨2006/05/18 08:15

 久々にたまった野暮用をすませようと、朝から、ちょろちょろと近所を車で走り回っていた。

 出がけに手紙を二通書いたので、ちょっと出かけるのが遅れ、1つ2つ用事をこなすうちに、お昼時にかかってしまった。
お腹もすいてきたので、ハンバーガーセットを食べた。

 その日の予報は雨。
しかし、なんとなく雲の切れ間から光りがさしていて明るい。
今日は結局のところ、予報は、はずれて曇りかな。
・・・なんて希望的観測をしつつ、朝、シーツを二枚、ベランダに干してきてしまった。

 昼食を済まして外に出た時点で、ぱらっと雨が落ちてきたのだが、まだまだ道路がぬれるほどの雨ではない。
傘を持っていてもささない程度の軽い雨。

 その時点で、無謀にも、もう一件野暮用を思い出して、立ち寄ることにした。
用事が済んでも、まだ同じような、パラ・・・パラ・・・の小雨。

 家にいる家族に電話して、シーツを取り込んでもらう手もあったが、一人は私の園芸の師匠でもあるし、もう一人は膝が悪いので、二階に上がってベランダに出てもらうのはちょっと気の毒。

 ええい、ままよ!

 こうなったらもう、破れかぶれで、当初の予定通り、クリーニング店にも、寄ることにした。
今月中に出せば30パーセントオフなのである。
急がねば・・・。

 クリーニング店は、家に帰る途中にあるのだけれど、そこに左折で寄るためにはいつもと違う道を通る必要がある。
そうして運転するうち、ついに、大粒の雨が降ってきた!

 ざぁーーーーーーーー。

 このままクリーニング店に寄らずに帰り、シーツを取り込んだ方がいいのか、一瞬迷ったが、コンクリートの道路は、既に雨水で黒光りしているし、今更5分早く家に着こうが、シーツがびしょぬれなのは、同じこと。
開き直ってクリーニング店に寄る。

「雨が降ってきましたね」というお店の人に、
「予報どおりでしたね~」と、他人事みたいに話をする。

「午前中洗濯物干しちゃったんだけどねぇ」といいながら、もたもた服を数えるおばさん。
「そうですかぁ」と、力なくあいづちを打ちながらも、
「早くせんかい!」と、心は、はやる。

 ようやく支払い終わり、車に飛び乗る。
家まであとちょっととはいえ、油断してはならぬ。
慎重に道路に出て、運転し、車庫入れの途中でチラと、ベランダを見たら、雨でそぼぬれているはずのシーツは見当たらない。

 あ、セーフ・・・。

 庭に出ていた園芸の師匠が、二階のベランダのシーツに気付き、家族に言ったらしい。
膝の悪い家族は二階に上がれないので、結局のところ、師匠がシーツを取り込んでくれたようだ。シーツは部屋に広げておいてあったが、すっかり乾いていた。

 師匠にお礼を言おうと思ったら、
「しー・・・。寝てるの」
とのこと。
それでも、師匠は薄目を開けてこっちを見るので、手をかざして、
「さんきゅ!」の合図をした。
「分かった・・・」とでも言うように、師匠は黙って目をつぶる。

 師匠自らシーツを取り込んでくださったとは、誠に申し訳ない限り。
次回からは、天気予報が雨で、外出する際には、シーツは中に取り込みますので・・・。