マッキー2006/04/05 11:25

 先日、NHKの綜合テレビで、「音楽の遺伝子~槇原敬之」という番組をやっていて偶然見た。
「槇原敬之の曲って結構いいよね」と、つい最近、仲間とラジオから流れる曲を聴きながら話が合ったばかり。

 槇原敬之が、どのような経緯で、今の自分の音楽にたどり着いたのかということを、彼に影響を与えたものを遺伝子に例えた設定で、番組は進んだ。

 彼はYMO、カーペンターズ、そして最近では、三輪明宏に影響を受けたという。そして子供の頃から、プロさながらの、創作活動をしていたらしい。

 番組で紹介されたのがその順序だったのだが、本来それらの人達の出た順から言うと、逆なのではというのが、一緒に見た家族の感想で、そこが色々な人や物に、いつどこで出会ったのかと言う、個人史的な面白さだよねという話になった。

 カーペンターズは、彼がラジオから流れていた曲を聴いたというので、それで、YMOと順序が逆転してしまったんだろうね。
槇原敬之の歌唱の音程と言葉の発音の正確さというのは、そういえばカレン・カーペンターのそれと似ているなぁと思った。

 三輪明宏は、最近本を読んで感銘を受けたとのことだったが、番組の中で、槇原が「ヨイトマケの歌」というのを歌った歌番組が流れた。三輪が作った歌だそうだ。私はその歌を今回始めてじっくりと聴いたのだが、同じ番組をたまたま見ていた二人の人が、
「三輪明宏が若い頃に歌っていたときには何かぴんとこなかったが、槇原の歌唱を聴いて、あぁ、こういう歌だったんだ。いい曲だなぁ・・・」としみじみしたらしい。

 番組の最後に、今までは恋愛について歌ったけれども、今はもっと大きな愛について歌いたいというような発言があった。愛されるのは難しいが、愛することは出来るから・・・というような事を言っていた。

2月に発売された下町をテーマにしたCDが発売されたと、番組の中で流れたのだが、面白そうな曲だったので、さっそくアルバムを初めて買ってみた。テレビで聴いた曲は、曲目に入っていたが、他の曲もなかなかいい。

 メロディーは明るくて素直だし、歌詞が、なかなか味があっていいんだよね。
それと、やはり歌唱の正確さというのか。一音一音綺麗に出して歌っていて、歌詞をとても大事にしている感じがして、好感がもてた。ラップあり、ジャズ風あり、カントリー調ありで、音楽面でも楽しめる。

 そういえば昔マッキーとか呼ばれ、素人っぽい様相でテレビの歌番組に出ていたのを思い出した。でもラジオから流れる彼の曲が流れると、ついつい歌詞とメロディーに聴き入ってしまったよなぁと、思い出した次第。一度も、わざわざ買って聴いたことはなかったんだけれどね。

 あれからマッキーも長い年月を、色々つらい思いをしながら、歌を作って歌い続けてきたんだなぁと、また古い友達に再会したみたいな気がして嬉しかった。

 新しいアルバムは限定版とかで、鳥瞰図で描かれたCDのジャケットがパソコンの壁紙数枚とスクリーンセーバー、ペーパークラフトまでおまけでついていて、ちょっと得した気分。通常盤より2曲多いようだし。

彼には失礼かもしれないが、まだまだ子供だったと思っていた弟が、知らないうちに成長して立派になっていた・・・というような、ちょっと嬉しい気持ちがした。

マッキーの曲は、私の中では、古くて、そして新しい発見でした。