ゆる~く生きる2006/03/20 06:47

 最近、私は、とある家族を「ちゃっかりん」と時折呼ぶ。
語源は、「ちゃっかり」から来ている。この家族を「そつがない」と称する人もいる。

 この呼称は必ずしもバカにしているわけではなくて、実はちょっとうらやましいなぁという気持ちもこもっている。

 もちろん家族だって人間だからして、人並みに悩みなどもあるだろうとは思うのだが、傍から見ていると肩の力が、実に、いい感じで、うまく抜けているのだ。
周囲の状況や空気を読み取りつつ、自分のペースも決してくずさない。
自己主張も、角を立てずにうまくやり、まわりが「仕方ないなぁ・・・」というような感じで、認めてしまうようなもっていき方も上手。

 人にあまり疎まれることもなく、ひょうひょうとマイペースで生きている。
宮沢賢治の「雨ニモ負ケズ、風ニモ負ケズ」というような肩肘はって頑張る生き方ではなくって、より自然体というのか・・・。敢えて危険をおかして戦わず、共存するというのか。
観察すればする程、奥が深い「ゆるさ」なのだ。

 まぁ、家で見る姿は大抵、テレビを見ながら無防備に、はははは・・・と、笑っていたりするものなので、この人も一歩家を出れば、敵の一人や二人はいるのかもしれないけれどさ。

 一緒に暮らすには、こういう人は心強い。
自分がテンパっている時に、「大丈夫だよ、心配ない・・・」とか、ゆる~い感じで言われるのは、なかなかいいもんだ。そうか、そんなに考え込む必要はないんだよね・・・と、自分の悩みが、とても小さい事に思えてくるから不思議。

 私も出来ることならば、この人の真似をしてゆる~く人生を上手に渡って生きたいと思うけれど、性格の違いもあるので、そこは、なかなか難しいのだ。

 本人に、その話をしたら、「ゆるいって、どういうこと?」と、きょとんとしているのも、また趣があって、いい。
身近な人ではあるが、今後も、そのゆるさの謎を密かに観察し続けようと思っているところ。