梅園2006/02/20 08:31

 昼食を外で食べたついでに、梅園に寄ってみることにした。食事をした所の向かい側がちょうど梅園の駐車場だったのだ。

 先月だったか、カード会社の読み物にそこの梅園が紹介されていて、1月下旬から2月にかけてが見頃だよ、と書いてあった。今までは梅園なんて考えたこともなかったのだが、何故かその時に興味を惹かれ、近くに行くような事があれば、今年は是非、優雅に梅を見てみたいものだと思っていた。

 料金を支払って入園してみると、ちょっと時期は早かったかという感じ。今年は結構寒い冬だからね・・・。まだ固いつぼみだけのしだれ梅が結構あった。

 そこは山の斜面を利用して作ってある梅園で、順路に従って、徐々に上に上にとあがっていくようになっている。

 それにしても梅の花ってなんだかちっこくて、ころころしていて、造花みたいな感じがする。桜の可憐な感じはなくって、なんだか舞台の小道具で、小枝にちまちま花をつけたような、そんな具合。

 同行者が、
「ほら、あれポップコーンの木だよ」と指差したけれど、白い梅が満開になっている花は、まさしくそんな感じ。子供だったら信じて
「ポップコーン食べたい、取って~」と泣き叫んだかもしれない。

 それでも白い梅、赤い梅、ピンクの梅が折り重なって青い空を背景にして咲いている姿は、なかなか絵になる素晴らしいものだった。今の時期にしか見られない梅の花々を十分満喫させてもらった。

 一足先を歩いている、上品な老婦人二人連れは、時折、花に顔を近づけて匂いを楽しんでいらっしゃるご様子。道に落ちた梅の花を見つけて手のひらに乗せたりと、ゆったりと時を過ごしている。
私たちぐらいの年代が、つまらん雑談をしながら梅園を見ているよりも、よっぽど様になっている。

「なんか、いい匂いしない~?」
と我々も気付いて、老婦人達を真似して梅に花を近づけてみる。甘い香りがほのかにした。

 梅園で、ちょっと浮世を離れた、いいひとときが過ごせたみたい。